プチ認知療法をおこなうにあたって

下園壮太先生が考案した、うつ脱出のための「プチ認知療法」にはうつ回復のプロセスに高い効果がありますが、これを始めるにあたっての心構えとして、下園先生はいくつかの注意点を挙げています。

 

ここでは、プチ認知療法をどのような時期や心構えで行うのが最も効果的なのかご紹介します。

 

 

1.「プチ認知療法」を始めるのはリハビリ期

 

うつの経過には落ち込み期(3〜6ヶ月)から始まり、底期(1〜2ヶ月)回復期(3ヶ月)リハビリ期(1年)という段階があります。

 

 このうち、「プチ認知療法」などのトレーニングを行えるのは「リハビリ期」になります。

 

一見リハビリ期はもう治る頃ではないか、もっと深刻な落ち込みきや底期には対処できないのか?と思われるかもしれません。

 

しかし下園壮太先生ご自身のうつ体験からも、多くの患者さんを診て来られたご経験からも鬱で一番精神的に苦しく、また、期間も長いのは「リハビリ期」だといいます。

 

「底期」はうつの症状が重い時期ですが、この時期やその前後はひたすら休養するしかなく、休養こそうが一番の効果的な療法になります。

 

 

それは現代の「うつ」の原因の多くが蓄積された疲労(精神疲労)ということがあるからです。

 

この時期や回復期、落ち込み期などにうつ回復のトレーニングなどを無理にしようとすると逆効果になる恐れがあります。

 

リハビリ期には大分元気になってきてはいるのですが、それだけに今度は早く社会復帰しようという焦りや、良くなったり悪くなったりを繰り返す揺り戻しのため、精神的には一番苦しい時期なのです。

 

 そしてこの時期にこそ「プチ認知療法」のトレーニングが効果的でうつからの回復の大きな手助けになります。

 

 

2.認知療法についての誤解を解く

 

 認知療法については「うつの時の思考は偏った思考であり、誤った思考であるためそのような悪い思考を変えなければうつになりやすい」と考えていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。

 

 しかし、下園先生はこれに異議を唱えます。

 

1つは、この「悪い」と思われている思考はその人個人特有のものではなく、「症状」という事です。

 

白黒はっきり分けてしまう二分割思考やネガティヴな決め付けなど、うつの原因となっているようなな思考パターンは人間が生きる上で本来持っている防衛本王が過剰に働いたものであり、個人の悪い癖というようなものではないということです。

 

 自分が特別悪い思考を持っているために鬱になり、それを変えなくてはならないという考え方になってしまうと、思うように回復しない時には自分を責めてさらに悪化することにもなりかねません。

 

この思考は悪い思考ではなく、原始時代に培われた防衛本能が過剰に働いている「症状」なのだということを前提として理解しておく必要があります。

 

実際うつ病の完全な回復には時間がかかるものです。

 

自分のおかれた様々な状況を考えて回復を焦ってしまう気持ちは最もですが、心の疲労が完全に回復しないうちに無理に行動してしまうと、また再発し、最終的に回復が遅れてしまう事にもなります。

 

そして薬や精神療法が魔法のようにすぐに直してくれるという考え方も危険です。

 

この際開き直って、十分な休養を取ることが結局は一番早いうつ回復の道となります。

 

そして、自分の心の状態の波に合わせてトレーニングをして、徐々に気長に回復させていく心構えが大切なのです。

 

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